悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
 するとゆっくりと全て抜けるギリギリまで腰が引かれ、そして一気にぱちゅんと奥まで貫いた。

「あっ、あぁっ」

 ナカが抉られ、ばちゅばちゅと隠微な粘り気のある水音が部屋へと響く。
 痛みを塗り替えるように快感が与えられ、私はもう喘ぐしか出来なかった。

“苦しい……っ”

 はじめて受け入れるその圧倒的な異物感は違和感として私を襲い、痛みも苦しさも無くならない。
 けれど汗を滲ませながら必死に腰を振るルミール様を見ると言い表せないほどの幸福感が私の中に溢れるようだった。

“幸せ”

 痛くて苦しいけれど。
 でもこの痛みを忘れないようにもっともっと刻んで欲しい。

「るみ、る……さま」
「サシャっ」

 彼へと手を伸ばすと、その手にすり寄り彼の頬が触れる。
 手を伸ばせば触れられる、今だけの特権。
 ねだれば与えられる口付けに夢中になりながら嬌声を上げ、打ち付けられる腰に体を委ねた。

 何度も何度も抽挿され、その度にゾクゾクとした快感が私の体を駆け巡る。
 蓄積する快感に翻弄されよがるしか出来ない私を、彼の太い腕が強く抱き締めると最奥を穿つように深く貫かれた。
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