悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
「あぁ、構わないよ。早速今夜客を入れよう」
「何回ダメって言われても私諦め――いいの!?」
「自分で言い出したことだろう」
“そうだけど!”
あまりにもあっさりと許可されて拍子抜けしてしまう。
てっきりなんだかんだで先伸ばされると思っていたので、まさかの今晩で唖然とした。
「一度通した客に交代は出来ないよ。わかっているね?」
「えぇ、何度も見ていたもの。どんなにそのお客様が無礼で乱暴だったとしても、一度買われたら最後までヤるわ」
もちろん生命に関わるほどの荒事があれば当然助けに入るし、どうしても嫌だった場合は次回のお断りなんてこともあり得る。
だが、基本的にその夜は買われた娼婦が最後まで相手をすることになっていた。
それが例えどんなプレイを望んでくるのだとしても、罵詈雑言浴びせるタイプだったとしても拒否権はない。
“そんなの承知の上よ”
横暴で嫌な客は多い。
ルミール様のような、まるで恋人に触れるよう接してくれる客なんてほとんどいないのが現実である。
私のその決意が伝わったのだろう、小さく頷いた女将にペコリとお辞儀した私はそのまま退室しようと背を向けた。
「何回ダメって言われても私諦め――いいの!?」
「自分で言い出したことだろう」
“そうだけど!”
あまりにもあっさりと許可されて拍子抜けしてしまう。
てっきりなんだかんだで先伸ばされると思っていたので、まさかの今晩で唖然とした。
「一度通した客に交代は出来ないよ。わかっているね?」
「えぇ、何度も見ていたもの。どんなにそのお客様が無礼で乱暴だったとしても、一度買われたら最後までヤるわ」
もちろん生命に関わるほどの荒事があれば当然助けに入るし、どうしても嫌だった場合は次回のお断りなんてこともあり得る。
だが、基本的にその夜は買われた娼婦が最後まで相手をすることになっていた。
それが例えどんなプレイを望んでくるのだとしても、罵詈雑言浴びせるタイプだったとしても拒否権はない。
“そんなの承知の上よ”
横暴で嫌な客は多い。
ルミール様のような、まるで恋人に触れるよう接してくれる客なんてほとんどいないのが現実である。
私のその決意が伝わったのだろう、小さく頷いた女将にペコリとお辞儀した私はそのまま退室しようと背を向けた。