悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
もちろん人気のお姉様たちには固定客がついているが、デビューしたての私にはそういう客はいない。
誰でもいい、と入ってきた最初の客が、私の待つこの部屋へと案内されるだろう。
“これが私の日常なんだから”
だから、どんな人が入ってきてもちゃんとするのだとそう決意しぎゅっと両手を握る。
緊張で喉が渇き、ベッドサイドに用意していた水を飲み干した私が追加で入れてこようと立ち上がった時だった。
コンコン、と控えめなノック音が聞こえビクリと肩を震わせる。
「ど、どうぞ!」
覗き見ていた時、お姉様たちはどうやってお客様を迎えていただろうか。
抱き着いて喜びを表したり、丁寧にお辞儀したり。そういえばベッドに座り優雅に足を組んで待っていたお姉様もいたことを思い出す。
それぞれの出迎えを思い出しながら迷っていると、ガチャリと扉が開いたので私は水差しを抱えたまま慌ててお辞儀をした。
“この人が私の今晩の相手になるのね!”
バクバクと激しく鳴る鼓動に動揺しつつ、ゆっくり顔を上げる。
その、私の視線の先に現れたのは、ルミール様だった。
「なんでッ!?」
誰でもいい、と入ってきた最初の客が、私の待つこの部屋へと案内されるだろう。
“これが私の日常なんだから”
だから、どんな人が入ってきてもちゃんとするのだとそう決意しぎゅっと両手を握る。
緊張で喉が渇き、ベッドサイドに用意していた水を飲み干した私が追加で入れてこようと立ち上がった時だった。
コンコン、と控えめなノック音が聞こえビクリと肩を震わせる。
「ど、どうぞ!」
覗き見ていた時、お姉様たちはどうやってお客様を迎えていただろうか。
抱き着いて喜びを表したり、丁寧にお辞儀したり。そういえばベッドに座り優雅に足を組んで待っていたお姉様もいたことを思い出す。
それぞれの出迎えを思い出しながら迷っていると、ガチャリと扉が開いたので私は水差しを抱えたまま慌ててお辞儀をした。
“この人が私の今晩の相手になるのね!”
バクバクと激しく鳴る鼓動に動揺しつつ、ゆっくり顔を上げる。
その、私の視線の先に現れたのは、ルミール様だった。
「なんでッ!?」