悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
 誰にでも、は理性で押し留められるが、そもそも勃たないと六度目の結婚どころじゃないだろう。

“まさかそんなことになっているなんて”

 ふと女将が念押ししていた言葉を思い出す。
 一度部屋へと迎え入れたお客様に対し、拒否することも誰かと交代することもできない。
 私だって前を向くと、仕事だったと割り切って娼婦の道へまた一歩進むつもりだったのに。

 “でもこうなるのは、私だけ……”
 
 再び視線を彼の下半身へと向けると、完全に膨らみ主張しているソコに目が留まる。
 今、彼のこの猛りを鎮められるのは私だけだというのなら。
 
「わ、わかりました! この行為に慣れるまで何度でも私がお相手いたします!」

 ごくりと唾を呑み、そう断言するとふにゃりとルミール様の表情が安堵を浮かべたのだった。
 
< 130 / 180 >

この作品をシェア

pagetop