悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
“入れちゃったらお客様として受け入れたことになってしまうじゃない!”
私はもう本当に次にいきたいのだ。
感傷に浸りながらも前を向き、ちゃんと娼婦としての一歩進みたいのにどこからこうなった!?
「サシャ?」
「ひえぇっ!」
グッと扉が押されたことに気付き、慌てて全身で扉に貼り付き開かないように必死に踏ん張る。
行為を致すためのこの部屋の扉には、万一の時に踏み込むために鍵などはない。
開けさせてなるものか、と必死に扉を押さえていると、流石にこの騒ぎに気付いたのか扉の向こうからパタパタと足音が聞こえてきた。
「ちょ、どうかなされましたか!?」
「女将!」
声で主に気付いた私は安堵したのも束の間、すぐに抗議の声をあげた。
「私、ちゃんと通さないでって言いましたよね!?」
「うん? あぁ、しっかり聞いたよ。だからサシャの要望通り、“サシャ以外の部屋”へは通してないじゃないか」
「サシャ、そんな可愛いことをお願いしていたのか?」
「ちがっ、違いますって! 反対ですって!!」
“どうしてそんな勘違いを!?”
私が悪いのか。
私はもう本当に次にいきたいのだ。
感傷に浸りながらも前を向き、ちゃんと娼婦としての一歩進みたいのにどこからこうなった!?
「サシャ?」
「ひえぇっ!」
グッと扉が押されたことに気付き、慌てて全身で扉に貼り付き開かないように必死に踏ん張る。
行為を致すためのこの部屋の扉には、万一の時に踏み込むために鍵などはない。
開けさせてなるものか、と必死に扉を押さえていると、流石にこの騒ぎに気付いたのか扉の向こうからパタパタと足音が聞こえてきた。
「ちょ、どうかなされましたか!?」
「女将!」
声で主に気付いた私は安堵したのも束の間、すぐに抗議の声をあげた。
「私、ちゃんと通さないでって言いましたよね!?」
「うん? あぁ、しっかり聞いたよ。だからサシャの要望通り、“サシャ以外の部屋”へは通してないじゃないか」
「サシャ、そんな可愛いことをお願いしていたのか?」
「ちがっ、違いますって! 反対ですって!!」
“どうしてそんな勘違いを!?”
私が悪いのか。