悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
私の言葉にビクッと反応したルミール様が足を止め、どうしてそんなことを言われるのかわからないと言ったような顔で私を見つめる。
こんなことも彼はわからないのだ。
いや、ただ想像すらしていないというだけかもしれない。
“練習相手にと買った娼婦に本気になられるだなんて思わないものね”
そう考えると、悪いのは圧倒的に私のような気がしてくる。
それでも、この軋む感情のコントロールが出来ず私は苛立ちを露にした。
「ずっとっていつまでですか? 正妻との間に跡継ぎが出来るまで? あぁ、後継ぎを身ごもっている間の抱けない時間の慰み者にしたいってことも含まれます?」
「何を言って」
「いつ来てくれるかわからない状態で、ただずっとルミール様が来てくれるのを待っていろってことなの?」
違う。待ってしまっているのは私の勝手だ。私だって他の客の合間に彼の相手をすればいいだけ。
娼婦とは本来そういった職業で、むしろこれが正しいとすら思える。
そうわかっているのに止まらない。
「そういや私が他の客を取らないか心配してましたよね。じゃあずっとってまさか私を身請けするつもりってことですか?」
こんなことも彼はわからないのだ。
いや、ただ想像すらしていないというだけかもしれない。
“練習相手にと買った娼婦に本気になられるだなんて思わないものね”
そう考えると、悪いのは圧倒的に私のような気がしてくる。
それでも、この軋む感情のコントロールが出来ず私は苛立ちを露にした。
「ずっとっていつまでですか? 正妻との間に跡継ぎが出来るまで? あぁ、後継ぎを身ごもっている間の抱けない時間の慰み者にしたいってことも含まれます?」
「何を言って」
「いつ来てくれるかわからない状態で、ただずっとルミール様が来てくれるのを待っていろってことなの?」
違う。待ってしまっているのは私の勝手だ。私だって他の客の合間に彼の相手をすればいいだけ。
娼婦とは本来そういった職業で、むしろこれが正しいとすら思える。
そうわかっているのに止まらない。
「そういや私が他の客を取らないか心配してましたよね。じゃあずっとってまさか私を身請けするつもりってことですか?」