悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
私を呼び止めたのはノースィルの女将。
どう見てもまだ三十代前半だが、玄関先に捨てられていた私を見つけたのも、当時人気No.1だった女将らしくまさに年齢不詳である。
そんな美魔女女将に呼び止められた私は思わず首を傾げた。
“掃除もしたし、夜食の下ごしらえもしたけど……何か忘れてたかしら”
その場で話す気はないのか、女将に促されるように向かったのは特別大事なお客様をお迎えする時に使う応接室。
怪訝に思いながら中へと入ると、そこにいたのは初老を迎えたばかりくらいに見える男性だった。
「彼女はサシャ、ご提示いただきました条件に合う唯一の娘です」
“条件?”
女将の言葉に疑問を持ちつつ頭を下げると、その男性も立ち上がり軽く会釈をしてくれる。
その所作がやたらと優雅で、貴族、もしくはその関係者なのだろうと思った。
「私はとある方からの使いで参りました。サシャ様にはそのお方の夜の相手をしていただきたいのです」
デビューもしていない新人娼婦である私にも丁寧な口調で話すその男性。
どう見てもまだ三十代前半だが、玄関先に捨てられていた私を見つけたのも、当時人気No.1だった女将らしくまさに年齢不詳である。
そんな美魔女女将に呼び止められた私は思わず首を傾げた。
“掃除もしたし、夜食の下ごしらえもしたけど……何か忘れてたかしら”
その場で話す気はないのか、女将に促されるように向かったのは特別大事なお客様をお迎えする時に使う応接室。
怪訝に思いながら中へと入ると、そこにいたのは初老を迎えたばかりくらいに見える男性だった。
「彼女はサシャ、ご提示いただきました条件に合う唯一の娘です」
“条件?”
女将の言葉に疑問を持ちつつ頭を下げると、その男性も立ち上がり軽く会釈をしてくれる。
その所作がやたらと優雅で、貴族、もしくはその関係者なのだろうと思った。
「私はとある方からの使いで参りました。サシャ様にはそのお方の夜の相手をしていただきたいのです」
デビューもしていない新人娼婦である私にも丁寧な口調で話すその男性。