悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~

4.ですから、それをするのです

「は?」

 私の言葉にあんぐりと口を開いた公爵様に、私も釣られてポカンとする。

“何か変なことを言ったかしら?”

 いきなり下半身に触れるのではなく、胸や耳などの性感帯を刺激し感度を高めるのは割りと定番な流れだと思っていた私は、公爵様が何故驚いているのかわからない。

“もしかして触るのを躊躇われてるのかしら”

 さっき突然足を左右に割った相手であることを考えると恥じらっているとは考え難いが、ここは一応娼婦として、そして師として呼ばれている以上私がリードすべきだと思い彼の腕を掴んだ。

 そしてその勢いのまま自身の胸へと彼の手のひらをあてがう。

「どうぞ! お揉みください!」
「なっ!?」

 彼の手の上から自身の胸を揉むと、私のその行動に驚いたのか一気に顔を赤らめた公爵様が手を引き抜いてベッドの上で後退った。

「え? えっと、どうされ……」
「な、何故揉む必要があるんだ!?」
「えぇ?」

 慌てる公爵様に戸惑いつつ思わず首を傾げてしまう。

「それはもちろん、女性の気持ちを高める為です」
「女性の気持ちを、高める……?」
「そうです。揉んで、次はその、舐めたり吸ったり」
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