悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
そんな彼がコートの前を開けてチラリと私たちに見せたのは、この国の筆頭公爵家であるユクル公爵家の家紋だった。
“嘘でしょ!?”
その家紋を見て一気に青ざめる。
何故ならユクル公爵家と言えば、まさに冷酷非道。
相手が誰であろうと気に入らなければどんな手段を使ってでも排除すると有名だったから。
また、ユクル公爵の話は他にもあった。
政治的観点で隣の領地と揉めた時、彼自らが剣を持ち相手を降伏させて領地を奪っただとか、他の貴族の婚約者だった令嬢に一目惚れした公爵が無理やり自身の妻にし、一夜で捨てたなどがあるのだ。
“特に初夜を終えてすぐ女性を捨てることで有名なのよね”
無理やり奪い結婚したその令嬢だけではなく、他にも結婚しては初夜で捨てるを繰り返しついたあだ名は『悪徳公爵』。
そしてその噂を裏付けるように、彼はまだ二十八歳だというのに既にバツ5だった。
“そんな家の使いが何故来るの!?”
驚き、恐怖からバクバクと心臓が早鐘を打つ。
心当たりはひとつだけ。
――私がまだ処女だから、である。
“つまり公爵は処女狂いなんだわ……!”
“嘘でしょ!?”
その家紋を見て一気に青ざめる。
何故ならユクル公爵家と言えば、まさに冷酷非道。
相手が誰であろうと気に入らなければどんな手段を使ってでも排除すると有名だったから。
また、ユクル公爵の話は他にもあった。
政治的観点で隣の領地と揉めた時、彼自らが剣を持ち相手を降伏させて領地を奪っただとか、他の貴族の婚約者だった令嬢に一目惚れした公爵が無理やり自身の妻にし、一夜で捨てたなどがあるのだ。
“特に初夜を終えてすぐ女性を捨てることで有名なのよね”
無理やり奪い結婚したその令嬢だけではなく、他にも結婚しては初夜で捨てるを繰り返しついたあだ名は『悪徳公爵』。
そしてその噂を裏付けるように、彼はまだ二十八歳だというのに既にバツ5だった。
“そんな家の使いが何故来るの!?”
驚き、恐怖からバクバクと心臓が早鐘を打つ。
心当たりはひとつだけ。
――私がまだ処女だから、である。
“つまり公爵は処女狂いなんだわ……!”