悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
“こんなに良くして貰っていいのかしら”
だってここは先代公爵夫人が大事にしていた庭園なのだ。
まるでこの家の一員に迎えられたような錯覚に戸惑いつつ、その晩私は一日ぶりに呼ばれ公爵様の部屋へと向かったのだった。
◇◇◇
「失礼いたします」
扉を開けてくれたシグネに軽く会釈し公爵様の私室へと入る。
そこには初日と同じく薄手の夜着を纏った公爵様がいた。
そんな彼と相対する私も初日のものとはデザインが違うものの美しい夜着である。
“結婚後の初夜なら、お相手の令嬢も夜着だろうしね”
いつかはドレスの脱がし方やコルセットの外し方なども学ぶ必要があるかもしれないが、私への依頼はあくまでも『初夜を出来るようにする』ものなので、この服装で正解だろう。
「昨日はすまなかった」
「いえ。お仕事なら仕方ありません」
「サシャだって仕事だろう。仕事を終え早く帰りたいだろうに申し訳ないと思っている」
軽く頭を下げる公爵様へ慌てて駆け寄る。
「私は大丈夫です。それにその、会えない間は色々書いていて!」
“って、これだと会えない時間寂しかったって言ってるみたいかしら!?”
だってここは先代公爵夫人が大事にしていた庭園なのだ。
まるでこの家の一員に迎えられたような錯覚に戸惑いつつ、その晩私は一日ぶりに呼ばれ公爵様の部屋へと向かったのだった。
◇◇◇
「失礼いたします」
扉を開けてくれたシグネに軽く会釈し公爵様の私室へと入る。
そこには初日と同じく薄手の夜着を纏った公爵様がいた。
そんな彼と相対する私も初日のものとはデザインが違うものの美しい夜着である。
“結婚後の初夜なら、お相手の令嬢も夜着だろうしね”
いつかはドレスの脱がし方やコルセットの外し方なども学ぶ必要があるかもしれないが、私への依頼はあくまでも『初夜を出来るようにする』ものなので、この服装で正解だろう。
「昨日はすまなかった」
「いえ。お仕事なら仕方ありません」
「サシャだって仕事だろう。仕事を終え早く帰りたいだろうに申し訳ないと思っている」
軽く頭を下げる公爵様へ慌てて駆け寄る。
「私は大丈夫です。それにその、会えない間は色々書いていて!」
“って、これだと会えない時間寂しかったって言ってるみたいかしら!?”