悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
寂しさを紛らわせるために書き物をしていた、というような言い回しになってしまったことに焦りを覚える。
娼婦としてこういう言い回しは手法として間違いではないが、本当に他意無く出た言葉だったので逆に冷や汗が出た。
「あ、そのですね、公爵様にこれを渡したいと思って」
「何だろうか」
どうか彼が変に勘ぐりませんようにと願いつつ、徹夜で書いていた用紙を渡す。
その中身は、私が知っている愛撫をしたためたものだった。
「公爵様はまず愛撫が根本的に足りません。もちろん実践で私がお教えしますが、こうやって簡単に見返せるようなものがあれば少しはお役にたてるかと思いまして」
私の説明を聞きながらパラパラと紙を捲っていた公爵様が、ふっと笑ったような気がして彼の顔を見上げる。
「サシャの字は、サシャに似て美しいな」
「えッ!」
まさかそんな返しが来るとは思っておらず、完全に不意打ちを食らった私は自身の頬が一気に熱くなるのを感じた。
そんな私に対し、突然公爵様が吹き出し愕然とする。
「それにしても、くくっ、まさか指南書を手作りするとは」
「だ、だってその、私に出来ることって考えたら……!」
娼婦としてこういう言い回しは手法として間違いではないが、本当に他意無く出た言葉だったので逆に冷や汗が出た。
「あ、そのですね、公爵様にこれを渡したいと思って」
「何だろうか」
どうか彼が変に勘ぐりませんようにと願いつつ、徹夜で書いていた用紙を渡す。
その中身は、私が知っている愛撫をしたためたものだった。
「公爵様はまず愛撫が根本的に足りません。もちろん実践で私がお教えしますが、こうやって簡単に見返せるようなものがあれば少しはお役にたてるかと思いまして」
私の説明を聞きながらパラパラと紙を捲っていた公爵様が、ふっと笑ったような気がして彼の顔を見上げる。
「サシャの字は、サシャに似て美しいな」
「えッ!」
まさかそんな返しが来るとは思っておらず、完全に不意打ちを食らった私は自身の頬が一気に熱くなるのを感じた。
そんな私に対し、突然公爵様が吹き出し愕然とする。
「それにしても、くくっ、まさか指南書を手作りするとは」
「だ、だってその、私に出来ることって考えたら……!」