悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
 その答えが知りたくて彼の胸へと唇を寄せると、一際大きく体を跳ねさせたルミール様が顔を反らして息を詰めた。

 彼の表情を伺うように見上げながら先端に触れないように舌を動かす。

「焦らすのも手法のひとつです。こうやってもどかしさを与えて……、そして突然刺激を与えることは効果的です」
「……んくっ!」

 説明を交えながら、触れないように注意していた乳首を思い切り舌で弾くと呻き声が漏れて、私の下腹部がきゅんと反応した。

「くそ、次は俺の番だ!」
「ひゃあっ!?」

 黒曜石のような瞳を僅かに赤く滲ませたルミール様が自身の胸から私を引き剥がすように肩を押しそのまま組み敷かれる。
 先日の夜着とは違い今日の夜着は前開きではないため、裾を掴み一気にたくしあげられぷるんと胸が露になる。

「待っ、腕が……!」

 頭の上まで引き上げられた夜着は最後まで脱がされなかった為、頭の上で腕に絡まり私から自由を奪う。
 外気に触れた素肌が少し肌寒いが、彼の熱い手のひらがそっと腹部を撫でながら上がり私の胸を手のひら全体で包むように揉んだ。

「先端には触れないように焦らす、だな」
「ふ、ぁあっ」
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