悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
 それならば、私の趣味趣向だと思われている方が大変不本意ではあるがマシだと思い私は否定するのを止めた。
 いや、本当に私にそんな趣味はないいだけれども。

 そんな葛藤を抱えていると、ルミール様が絡まりを解き夜着を脱がしてくれる。
 あっという間にドロワーズだけの姿になり、なんだか少し心細い。

「次! なんですけどっ」

 心細さを誤魔化すように声を張り上げながら、次の愛撫について考えてみる。
 指南書には足先への愛撫なども書いたが、今は必要なさそうだ。

 “もう十分濡れているものね”
 
 愛撫とは男性のモノを受け入れる為に行う、感度を高め合う行為である。
 気持ちよくなり、そして相手を受け入れる準備を体がする。
 その結果蜜が滴るのだから、今の私ならば十分だとそう思った。

「では次は、その、じ、女性器への触れ方を学びましょう」
「あ、あぁ」

 ごくりと唾を呑みながらそう告げると、同じようにごくりと喉を上下させるルミール様に気付きそれだけで心が粟立つ。
 私も期待をしているのだ。

「まずは下着の上から全体を包むように触れてください」
「わかった」
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