悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
 どこか安堵したようにふっと息を吐くルミール様を見て一気に動悸が激しくなる。
 
“えーっ、何その反応!?”

 ルミール様は私が処女で安心しただけ。決して他意はないのだとわかっているのに動揺してしまった自分がなんだか悔しい。

 彼の最終目的はいつか来る六番目の奥様のため、処女と行為が出来るようになることだ。
 だからここで私が処女ではなかったら、契約違反になってしまう。

“きっと、そういうことなのよ”
 
 うるさい心音を無視し自分をそう納得させた私は、それ以上考えるのをやめて彼の手をぎゅっと掴んだ。

「とにかく痛い思いをさせないように解してみてください!」
「了解した」

 そのまま私の下腹部へと彼の手を誘導し、下着の上から再び触れさせる。

「ゆっくり指の腹で擦るようにして刺激を与えてください。十分溢れたのを確認したら、下着を脱がすか下着をズラして直接性器へ触れて大丈夫です」
「裂けないんだな?」
「裂けないようにまずは指で解すんですよ」

 裂けるということが余程衝撃だったのか、おそるおそるといった様子で指を動かしはじめる。
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