悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
 くすくすと小さく笑みを溢しながらゆっくりと刺激を与える。
 根元からなぞり雁首の部分を手のひらで包んだ私は、少し強めに刺激を与えた。

「んッ」
「感じましたね。ここがイイんですか? ふふ、ピクピクしちゃって可愛いです。ねぇルミール様、次はどんな刺激が欲しいですか?」
「ど、どんなって」
「このまま指で扱きましょうか。強くして欲しいです? それともこの汁を滴らせる先端がいいですか?」

 人差し指でグリグリと先端を擦り刺激を与えると、彼の夜着のシミがじわりと広がる。

“こ、これが我慢汁ってやつなのかしら”

 言葉攻めとは卑猥な言葉をただ羅列するものではない。
 もちろんルミール様のように、純粋な疑問や不安を解消すべく質問攻めにするものでもない。

 あえてそれらの行為を口にすることでより意識させ、思考を奪うことが必要なのだ。……多分。

“これが言葉攻めよ! お姉様の受け売りだけど!”

 ねちょねちょと彼の我慢汁が染みて私の指先を濡らすが、私は手を止めることなくそのまま刺激を与え続ける。
 もちろん言葉も忘れない。
 
「ふふ、まるでお漏らししたみたいですね」
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