悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
 思わずポツリとそんな言葉を漏らすと、私のその言葉に反応したのかビクンと揺れる。

“すごい、ここだけ別の生き物みたいだわ!”

 赤黒くグロテスクなのにどうしても目が離せず、指先でつつくと押し返されるように動く。
 初めて見た時とは違い彼も興奮をしているのか、倍以上のサイズになったソレはどう考えても処女の膣に挿入らなさそうに見えるが、私はノースィルで何度も見たので知っている。
 そう、これはちゃんと慣らせば挿入できるものだ。

「これだけ大きくして、いやらしいですね? 早く爆ぜたいかもしれませんが、いいと言うまでダメですよ」
 
 先端には彼の夜着を濡らした原因だろう透明な汁が滲んでいた。

 さっきは服越しだったから、と軽く握って動かしてみる。
 先端から滲むその汁は思ったより粘液質なのか、零れそうで零れず私の興味を引き、私は甘い蜜に誘われるミツバチのようにそっと口付けた。

“甘くはないわね”

 甘いどころかしょっぱく苦い。
 決して美味しくはないその味だが、私の舌が先端へ触れた瞬間に漏れた彼の吐息が私の思考を痺れさせ、もっと味わいたいと本能で感じた。
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