悪徳公爵の閨係~バツ5なのに童貞だなんて聞いてませんッ!~
彼は私の仕事だって仕事のひとつであると、仕事内容に優劣はないのだとそう言ってくれているようだった。
そんな彼の心にじわりと胸が熱くなる。が。
“それと私が公爵様に何かを買って貰うのは別問題だわ!”
「お気持ちは嬉しいのですが、時間を潰す方法なら他にもあります。それにふたりで買い物だなんて、まるでデートみたいですし」
「デート?」
「……、え」
「デートとはなんだ」
“嘘でしょ!”
まさか閨以外でもまだこのパターンがあったとは。
一瞬目の前が真っ暗になった私が他の騎士たちへと視線を向けると、全員がパッと顔を逸らす。
確かに彼らの立場ではなかなか指摘し辛いのかもしれない。
「デートとは、そうですね、親しい男女で時間を共有するものと申しますか」
「? ならば俺たちもすればいい」
「いやっ、ちがっ、えーっと、あ、そうです! ほら、イレナたちのような恋人同士がするものなんです!」
不思議そうな顔をする公爵様に焦りつつ、談笑しているイレナたちの方を指差すと流石に何かを察したのか、公爵様の瞳がゆっくりと見開かれた。
「……親しい、とはそういう意味か」
そんな彼の心にじわりと胸が熱くなる。が。
“それと私が公爵様に何かを買って貰うのは別問題だわ!”
「お気持ちは嬉しいのですが、時間を潰す方法なら他にもあります。それにふたりで買い物だなんて、まるでデートみたいですし」
「デート?」
「……、え」
「デートとはなんだ」
“嘘でしょ!”
まさか閨以外でもまだこのパターンがあったとは。
一瞬目の前が真っ暗になった私が他の騎士たちへと視線を向けると、全員がパッと顔を逸らす。
確かに彼らの立場ではなかなか指摘し辛いのかもしれない。
「デートとは、そうですね、親しい男女で時間を共有するものと申しますか」
「? ならば俺たちもすればいい」
「いやっ、ちがっ、えーっと、あ、そうです! ほら、イレナたちのような恋人同士がするものなんです!」
不思議そうな顔をする公爵様に焦りつつ、談笑しているイレナたちの方を指差すと流石に何かを察したのか、公爵様の瞳がゆっくりと見開かれた。
「……親しい、とはそういう意味か」