えぇっ、殿下、本気だったんですか!?~落ちこぼ令嬢は王太子の溺愛を肉壁だと思い込んでいる~
「怪我もしていない。何しろその緊急伝令を伝えに来たのが殿下本人だ」
「…………、え?」

“襲われたという内容を、襲われた本人が教えに来たってこと?”

 恐怖と不安で震えていた体がぴたりと止まる。
 そして本日三度目のため息を吐く兄に、私は情けない声で「ドッキリ?」とだけ聞いたのだった。
< 139 / 262 >

この作品をシェア

pagetop