えぇっ、殿下、本気だったんですか!?~落ちこぼ令嬢は王太子の溺愛を肉壁だと思い込んでいる~
 少しずつ早くなるその抽挿。
 絶対好きな相手に見せるべきではないとわかっているのに、もっと早く、もっと奥まで刺激が欲しくて自ら足を大きく左右に開いた。

「ジル、奥、奥が疼くのぉ」
「っ、あぁ、わかった」

 私の願いを叶えるようにジルが顔を埋める。
 彼の舌が溢れ出る愛液を吸い、指が蠢いた。
 けれど欲しいところにどうしても届かない。

“ダメ、熱くて気が狂いそう”

 ハッハッと浅い呼吸を繰り返すが体の熱が逃げることはなく、熱さにもがいてしまう。
 全身が汗ばんでいるが、汗を拭う余裕すらなく私は感じるがまま嬌声を上げ、先を乞うように願い続けた。

「ジル、もっと、深いとこ……指じゃダメなの、欲しいの……!」
「ごめん、ルチア、これ以上は」
「やだ、やだぁ、足りない、奥が……熱い……っ」

“もっと長くて太いものが欲しい。それでいっぱい疼くところを突いて欲しい”

 指じゃ届かないところまで刺激が欲しい。
 そう、例えばあの時に見た、アレが欲しい。

「ジルの、欲しい……」
「る、ちあ?」
< 182 / 262 >

この作品をシェア

pagetop