えぇっ、殿下、本気だったんですか!?~落ちこぼ令嬢は王太子の溺愛を肉壁だと思い込んでいる~
「大丈夫、漏らしたんじゃないよ。それに安心して、ルチアの頭のてっぺんから足先まで僕がちゃんと綺麗にしてあげるからね」

 にこりと微笑む彼の笑顔にゾクリとする。

“それって、まさか”

 まるでまだまだこれからだと言うようなその笑顔を見て、やっと私はもう自ら毒味をするなんてことは止めようと心に誓ったのだった。
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