えぇっ、殿下、本気だったんですか!?~落ちこぼ令嬢は王太子の溺愛を肉壁だと思い込んでいる~
「私だけを切ればいいのに……、こんなに愚かだったなんて」

 はぁ、とメルージラ様からため息が漏れる。
 
「……私は罪を犯した身。殿下の判断に従います」

 そう口にしてその場で膝をついて頭を下げるメルージラ様。
 だがその声色が、さっきまでの刺々しいものではなくなっていることに気が付いたのだった。
 
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