えぇっ、殿下、本気だったんですか!?~落ちこぼ令嬢は王太子の溺愛を肉壁だと思い込んでいる~
“なに、これ……?”

 痛いのに、苦しいのにそれだけではない感覚。
 ジルがゆっくり馴染ませるようにしてくれているからだろうか?

「――ぁっ、あぁっ」
 
 痛みよりもその感覚に比率が傾き、息を詰めるばかりだった私の口から嬌声が溢れる。

「っ、痛くない?」
「んっ、あんっ、だいじょ、ぶ、だからぁっ」

 ナカが抉られると、快感が一気に駆け上る。
 快感から滴る愛液で滑りが良くなってきたのか、ジルの表情も痛みを堪えるようなものから何かに耐えるようなものに変わっていた。

“ジルも気持ちいいと思ってくれてる?”

「ジ、ルっ」

 名前を呼ぶとすぐに口付けが降ってくる。
 優しく下唇が食まれ、熱い舌で唇がなぞられるとゾクリとした。
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