えぇっ、殿下、本気だったんですか!?~落ちこぼ令嬢は王太子の溺愛を肉壁だと思い込んでいる~
自身に起きたことが未だに信じられず愕然としてしまう。
それもそのはず、私は今教会にいるのだ。
“ど、どうしてこうなったの”
朝起きたら邸内が騒がしく、不思議に思っているとジルが私の着るウェディングドレスと共に現れた。
もうそれだけで意味がわからないのだが、わかることがもうひとつ。
どうやら私は今から結婚するということである。
「昨日言った通りだよ、『明日にでも結婚したい』って」
「えぇっ!? 本気だったんですか!?」
「ずっとそう言ってたじゃないか」
にこりと笑うジルがあまりにもいつも通りで、そしてこの彼の笑顔こそ本気の時の笑顔なのかと今更ながらにやっと気付く。
“まさか昨日の話も本気だったなんて”
「第一、僕が何度ルチアにプロポーズしたと思っているの?」
「え、だって本気だなんて……」
「187.5回だよ!? 一回くらい信じてくれたっていいのに……!」
「その『.5』って何ですか!?」
「最後まで言わせて貰えなかったやつだ!」
“わぁ……”
どこか現実感がなく呆然としたまま見つめる扉。
それもそのはず、私は今教会にいるのだ。
“ど、どうしてこうなったの”
朝起きたら邸内が騒がしく、不思議に思っているとジルが私の着るウェディングドレスと共に現れた。
もうそれだけで意味がわからないのだが、わかることがもうひとつ。
どうやら私は今から結婚するということである。
「昨日言った通りだよ、『明日にでも結婚したい』って」
「えぇっ!? 本気だったんですか!?」
「ずっとそう言ってたじゃないか」
にこりと笑うジルがあまりにもいつも通りで、そしてこの彼の笑顔こそ本気の時の笑顔なのかと今更ながらにやっと気付く。
“まさか昨日の話も本気だったなんて”
「第一、僕が何度ルチアにプロポーズしたと思っているの?」
「え、だって本気だなんて……」
「187.5回だよ!? 一回くらい信じてくれたっていいのに……!」
「その『.5』って何ですか!?」
「最後まで言わせて貰えなかったやつだ!」
“わぁ……”
どこか現実感がなく呆然としたまま見つめる扉。