えぇっ、殿下、本気だったんですか!?~落ちこぼ令嬢は王太子の溺愛を肉壁だと思い込んでいる~
 だがその事を彼に確認する前に指が挿れられ、私は甲高い声を上げた。

「ほら、すでに溢れてますよ」
「あっ、やぁ」
「こっちのことも忘れないでくださいね」
「ひゃあ! だめっ、ダメですわっ」

 奥にどんどん溜まる快感を逃がすことが出来ず、私は体を捩り腰を浮かすが結果的には彼の体に押し付けているだけでただ快感に耐えるしか出来なかった。

“だめ、気持ちよすぎるわ”

 痛いというハジメテをもう散らしてしまっているからなのか、まだ若干違和感はあるものの擦る指の動きすら快感を誘う。

 どんどん激しくなる彼の指の動きに、意識が何度も飛びそうになる。

「あっ、ぁぁあッ、も、私――……、?」

 このまま絶頂してしまうと思った瞬間、彼の愛撫が全て止まり呆然とした。

「え……」
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