えぇっ、殿下、本気だったんですか!?~落ちこぼ令嬢は王太子の溺愛を肉壁だと思い込んでいる~
「まだダメですよ、俺ので達して欲しいので」

 バサリと上着を脱ぎ捨てたエミディオの体は流石騎士なのだろう。
 しっかりとした筋肉がしなやかで美しい。

「あ、あんっ」

 彼ので音を立てながら何度も入り口を擦られ、僅かに突き立てられたと思ったら突っかかるようにして抜ける。

「好きって言ってください」
「……え?」

 焦らされながら耳元でそう甘く囁かれ、ゾクリと肌が粟立った。

「す、き。好き、好きだわ、私……っ、貴方が」
「あぁ。俺もだ」
「ひ、やぁあっ!?」

 言葉と同時に一気に奥まで埋められる。
 
「痛くないですか?」
「あ、うぅ……、んっ、へい、き……だか、動い……てっ」

 馴染むまで止まっていてくれたエミディオが、私の言葉を聞いてゆっくりと動き始めた。

「あ、ぁぁあッ!」

 私の腰を掴んだエミディオが私の体を揺するように動かし、そして軽く腰を浮かせる。

「――、――?」

 何度も貫かれ与えられる快感に言葉にならない声が何度も上がり、私は溺れそうになりながら必死に彼にしがみついていた。
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