えぇっ、殿下、本気だったんですか!?~落ちこぼ令嬢は王太子の溺愛を肉壁だと思い込んでいる~

6.甘く痺れるその先はまだ

 宣言通りにジルの指が私のドレスの胸元に触れる。
 今日の私のドレスはジルが事前に用意し贈ってくれたもので、首までしっかりとレースで隠されたものだったのだが、流石贈り主というのだろうか。

“き、器用に脱がされてる……!”

 パッと見ではわからないサイドにあるボタンをプチプチと外され、すぐに胸当てが大きく緩みコルセットが現れる。

 そのタイミングでくるりとうつ伏せにされると、たゆんだドレスを腰まで引き下げたジルにコルセットの紐を簡単に引き抜かれてしまった。

“ご飯がいっぱい食べられるように緩めに締めてたから……!”

 あ、と思った時にはもう遅くコルセットごと横から引き抜きパサリと床へ落とされる。
 後ろから覆い被さったジルの手のひらがするりと前へ回され、露になった胸をやわやわと感触を確かめるようにゆっくりと揉んだ。

「ひ、ぁあっ」
「凄い、手に吸い付くみたいだ」

 ジルの手のひらが胸全体を揉みしだく度に僅かに先端が刺激される。
 その掠めるだけのもどかしさが逆に意識をそこへ集中させるのか、彼の指が触れる度にじんじんと痺れるようだった。

「ルチアの先っぽ、尖ってきたね」
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