えぇっ、殿下、本気だったんですか!?~落ちこぼ令嬢は王太子の溺愛を肉壁だと思い込んでいる~
「ちがっ、これは……!」

 慌てて両腕で自身を抱き締めるように胸を隠すが、ジルがその腕を掴み外される。

「やっ、待……っ」
「見たい、見せて? ……ルチアのここ、可愛いがりたいんだ」
「ダメ……っ、あぁ!」

 再び露になった胸元にすかさず顔を埋めたジルが、指での刺激で尖っていた先端を舌で弾いた。
 指とは違った舌での刺激は、私の思考までもを痺れさせるような快感を与える。

 熱く湿り気を帯びた舌が乳首を扱き、ちゅうっと強く吸われると、何も出るはずがないのに先端が熱く感じて下腹部が疼いた。

「吸っちゃや、あぁっ」
「どうして?」
「お腹が、熱くてっ」

 触れられているのは胸なのにお腹が切ないことが理解できずそのまま口にすると、一瞬ぽかんとしたジルと目が合う。

「ほんと、ルチアは……! それ、絶対に僕以外に言わないで。まぁ誰かに触れさせる気なんてないんだけど」
「え? あ、んんっ」

 何故か一瞬苦しそうに顔を歪めたジルが私に口付け、そしてすぐに舌が捩じ込まれた。
 ぐちゅぐちゅと口内をかき回すように舌が荒々しく動き、私の舌を見つけ絡めとる。
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