えぇっ、殿下、本気だったんですか!?~落ちこぼ令嬢は王太子の溺愛を肉壁だと思い込んでいる~
「このクッションの中身を抜いて窓から投げましょう!」
「やだルチア、貴女天才で確定だわ!」
「私も自分の才能が怖いです」
「羽なら音も出ないし、それにクッションがひとつなくなったくらいで我が家は困窮したりしませんわ」
「格好いいです、さすが公爵家!」

 私たちは互いに大きく頷き合い、クッションのひとつを手に取ったのだった。

 
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