ブラックコーヒーは最高糖度で
Prologue

side 杏






こんにちは。


私の名前は瀬戸口杏(せとぐちあん)


この春から青藍学園高校に通うことになった、


どこにでもいるような、女子高生です



人生は目立たないもん勝ち、が座右の銘で


高校生活も、背景と同化した3年間を送ろうと思ったのですが…





《もしもし》


《青藍学園高校の校長の、大吉です。瀬戸口杏さんですか?》


《そうですけど……?》


《いやあ〜よかった!この度は本校を受験してくださり、本当にありがとうございます!》


《………》


《実はですね……、瀬戸口さんが全受験生中2位という素晴らしい成績で合格されたので、特待生として3年間学費免除ということになりまして…》


《っほんとですか⁉︎》


《はい!誠におめでとうございます!!
そこでなのですが、明後日の入学式で特待生の生徒に特別校章を授与するプログラムがあるため、瀬戸口さんには前の方に座っていただく形になります》


《ありがとうございま……え?》


《ですから、本来はクラスごとに座るのですが、特待生の方には最前列で待機していただきたいのです》


《はい……》


《急な連絡になってしまい、本当に申し訳ありません!それでは、よろしくお願いします》


《…………》


《何か質問などがありましたら、本校に電話してくださいね!》


《ピーピーピー》



ええええええ〜っっっっ⁉︎


特待生なのは嬉しいけど、、、


「最前列なんて、一番目立つよぉ〜っっ‼︎」


さ、さいあくだ……
< 1 / 3 >

この作品をシェア

pagetop