ブラックコーヒーは最高糖度で





「シューシュー?」


一人で頭を抱えていると、フクロモモンガのりっくんが


お気に入りのポーチ(彼のお布団です)から顔を出してくれました


「あ〜もうっ!りっくんはなんでそんなにかわいいの!」


「?」


私の言葉にちょこっと首を傾げるりっくん。



どうやら相談を聞いてくれるようです




「りっくんっ!
 ど、どうしよう、、特待生なだけでも目立つのに、最前列なんて、悪目立ちだよ、、、」


「…」


落ち込んでいる私の気持ちを知ったのでしょうか、


よちよちと私の手にのぼってきたりっくんは、小さな手で親指をぎゅっと握り締めてくれました。



まるで「頑張って!」
と言ってくれているみたい。


「そうだよねっ!中学生のことを引きずっても、しょうがないか。
 頑張らないと!」


「シュー!」



この時の私は、
りっくんの力強い相づちのおかげで前向きになれた気がしたのです




この後、どんな試練が待ち受けているかも知らずに………












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