過去夢の少女
その質問に答えるつもりはなかった。
そもそも、いまさらそんなことに気がつくなんておそすぎる。
「本当にトロイよね」

恵はそう言った次の瞬間河村結夏のスカートを引きずりおろしていた。
ブチッとファスナー部分が裂ける音が聞こえてくる。

私はすぐさまシャッターを切った。
「な、なにするの!?」

その場にしゃがみこんで抗議する河村結夏の顔は真っ赤だ。
さっきから青くなったり赤くなったり忙しそう。

「あんた、まだこんなパンツはいてんの? ダサくない?」
私は河村結夏の下着が写った写真を本人に見せた。

河村結夏が履いていたのは星柄の綿パンだ。
こんなのダサくてとても私には履けそうにない。
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