過去夢の少女
中学時代、偶然恵を目撃した友人から『恵はもしかしたら引越し先の中学校でイジメられているかもしれない』と、教えられていたからだ。
そう聞いた時にはすぐにでも恵に連絡を入れたいと思った。
少しでも力になることができるのならと。
でも、それもできなかった。
一番の親友だった子に自分がイジメられていると知ったら、恵はどう思うだろう?
そう考えると胸が締め付けられて、どうしても勇気が出なかったのだ。
恵は落ち着いたら手紙を出してくれると言った。
それができる日がきっと来る。
そう信じて待っていた3年間だった。
でも、結局中学時代に恵から手紙が来たことは1度もなかった。
それが、高校の入学式で同じクラスの席に座って先生の話を聞くことになるとは思ってもいなかった。
「ごめんね絵梨、手紙出さなくて」
先生の声がスピーカーに乗って聞こえる中、恵がおずおずと視線を下げて言った。
「忙しかったんでしょう?」
そう聞いた時にはすぐにでも恵に連絡を入れたいと思った。
少しでも力になることができるのならと。
でも、それもできなかった。
一番の親友だった子に自分がイジメられていると知ったら、恵はどう思うだろう?
そう考えると胸が締め付けられて、どうしても勇気が出なかったのだ。
恵は落ち着いたら手紙を出してくれると言った。
それができる日がきっと来る。
そう信じて待っていた3年間だった。
でも、結局中学時代に恵から手紙が来たことは1度もなかった。
それが、高校の入学式で同じクラスの席に座って先生の話を聞くことになるとは思ってもいなかった。
「ごめんね絵梨、手紙出さなくて」
先生の声がスピーカーに乗って聞こえる中、恵がおずおずと視線を下げて言った。
「忙しかったんでしょう?」