過去夢の少女
☆☆☆

気がつくと私は1年A組の教室にいた。
だけどそれは大葉高校の教室じゃない。
私が見たことのない教室だ。

自分の制服を見てみると、セーター服を着ている。
ふつか連続で過去夢を見るなんて珍しい。

夢に中にいながらそんなことを思っていると、クラスメートたちがニヤニヤと笑ってこちらを見ているのがわかった。

その顔はあまり重要ではないためか、みんなボヤけて見える。
そんな中でハッキリと見えているのは河村浩司の顔だけだ。

浩司も他のみんなと同じように笑いながら私を見ていた。
居心地の悪さと嫌な予感を抱えて自分の席へ向かう。

その瞬間どうして自分が注目されているのか理解した。
私の机には複数の筆跡でラクガキがされてあったのだ。
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