過去夢の少女
お鍋の中にはお代わり用のカレーがまだまだ残っていて、きっと明日の晩ごはんもカレーになるだろうということがわかった。
「あら、部活はしないの?」
スプーンを持つ手を止めてお母さんが心配そうに言った。
「部活をするなら文芸部かなって思ってたんだけど、大葉高校にはないんだよね。それならなにかバイトでもした方がいいかなぁと思って」
「お母さんのことを気にしてるの? それなら大丈夫よ?」
私は左右に首を振った。
私のお父さんは私が10歳の頃に病気で死んでしまった。
以来ずっと母子家庭で育ってきて、今はアパート暮らしだ。
それでも自分の部屋を用意してくれているし、食べ物にも着るものにも困ったことはない。
お父さんが残してくれたお金と、お母さんがパートに出てくれているおかげだ。
「そんなんじゃないよ。ただ、周りの子たちもバイトはするって話しなんだよね」
実際、両親が揃っていても自分のお小遣いは自分で工面するつもりの子が多いみたいだった。
「あら、部活はしないの?」
スプーンを持つ手を止めてお母さんが心配そうに言った。
「部活をするなら文芸部かなって思ってたんだけど、大葉高校にはないんだよね。それならなにかバイトでもした方がいいかなぁと思って」
「お母さんのことを気にしてるの? それなら大丈夫よ?」
私は左右に首を振った。
私のお父さんは私が10歳の頃に病気で死んでしまった。
以来ずっと母子家庭で育ってきて、今はアパート暮らしだ。
それでも自分の部屋を用意してくれているし、食べ物にも着るものにも困ったことはない。
お父さんが残してくれたお金と、お母さんがパートに出てくれているおかげだ。
「そんなんじゃないよ。ただ、周りの子たちもバイトはするって話しなんだよね」
実際、両親が揃っていても自分のお小遣いは自分で工面するつもりの子が多いみたいだった。