花冠の聖女は王子に愛を歌う
「……お前が《花冠の聖女》なら……《光の樹》を蘇らせることができるのか?」
「……わかりません。ですが、努力します。精一杯」
リナリアの返答を聞いてイスカは考え込んだ。
決断を待っていると、イスカはついに言った。
「リナリア。おれと一緒に王宮に行ってくれないか。おれは」
「もちろんです!」
イスカの台詞を遮り、張り切って頷く。リナリアはその言葉を待っていたのだ。
危険かもしれないとか何があるかわからないとか、そんなことはどうでも良い。
(これからもイスカ様と共にいられる!)
リナリアにとっては、それが一番大事なことだった。
「たとえこの先どんな困難が待ち受けていようと、二人でセレン様をお助けしましょう。これからは私も運命を共にします。さきほど幸せになれと言われましたが、私はイスカ様がいないと幸せにはなれないんです。何があってもお側を離れませんからね」
微笑むと、イスカはなんだか泣きそうな顔をし、再び両手を伸ばしてきた。
あっと思う暇もなく、リナリアはイスカの腕の中に閉じ込められた。
「おれたちの救いの女神になってくれるか?」
イスカはさっきよりも強くリナリアを抱きしめた。
「はい。必ず!」
(もう自分を卑下して謙遜するのはやめた! イスカ様のためなら聖女でも女神でも、何にでもなってやるわ!!)
決意を込めて、リナリアはイスカを抱き返した。
「……わかりません。ですが、努力します。精一杯」
リナリアの返答を聞いてイスカは考え込んだ。
決断を待っていると、イスカはついに言った。
「リナリア。おれと一緒に王宮に行ってくれないか。おれは」
「もちろんです!」
イスカの台詞を遮り、張り切って頷く。リナリアはその言葉を待っていたのだ。
危険かもしれないとか何があるかわからないとか、そんなことはどうでも良い。
(これからもイスカ様と共にいられる!)
リナリアにとっては、それが一番大事なことだった。
「たとえこの先どんな困難が待ち受けていようと、二人でセレン様をお助けしましょう。これからは私も運命を共にします。さきほど幸せになれと言われましたが、私はイスカ様がいないと幸せにはなれないんです。何があってもお側を離れませんからね」
微笑むと、イスカはなんだか泣きそうな顔をし、再び両手を伸ばしてきた。
あっと思う暇もなく、リナリアはイスカの腕の中に閉じ込められた。
「おれたちの救いの女神になってくれるか?」
イスカはさっきよりも強くリナリアを抱きしめた。
「はい。必ず!」
(もう自分を卑下して謙遜するのはやめた! イスカ様のためなら聖女でも女神でも、何にでもなってやるわ!!)
決意を込めて、リナリアはイスカを抱き返した。