花冠の聖女は王子に愛を歌う
「……。……全部言われた……」
「お前の言いそうなことくらいお見通しなんだよ」
イスカは俯いたセレンの頭に軽い手刀を見舞い、リナリアとエルザは無言でセレンを見つめた。
やがて、皆からの視線に耐えられなくなったように、セレンはため息をついた。苦笑する。
「……わかったよ。降参だ。私もリナリアが奇跡を起こしてくれると信じて待つよ」
「はい。私は『光の樹』を蘇らせ、フローラ様をここへ連れてきてみせます。必ず」
「ありがとう。もし無理だったとしても気に病む必要は……」
「だから。せっかくリナリアがお前のために頑張ろうとしてくれてんのに、萎えさせるようなこと言うんじゃねえよ。心配しなくてもリナリアは絶対にやり遂げてくれるよ。何しろおれの運命を変える女だからな。《予言の聖女》のお墨付きなら疑う余地はねえだろ?」
イスカは腰に手を当て、エルザを見た。
「お前の言いそうなことくらいお見通しなんだよ」
イスカは俯いたセレンの頭に軽い手刀を見舞い、リナリアとエルザは無言でセレンを見つめた。
やがて、皆からの視線に耐えられなくなったように、セレンはため息をついた。苦笑する。
「……わかったよ。降参だ。私もリナリアが奇跡を起こしてくれると信じて待つよ」
「はい。私は『光の樹』を蘇らせ、フローラ様をここへ連れてきてみせます。必ず」
「ありがとう。もし無理だったとしても気に病む必要は……」
「だから。せっかくリナリアがお前のために頑張ろうとしてくれてんのに、萎えさせるようなこと言うんじゃねえよ。心配しなくてもリナリアは絶対にやり遂げてくれるよ。何しろおれの運命を変える女だからな。《予言の聖女》のお墨付きなら疑う余地はねえだろ?」
イスカは腰に手を当て、エルザを見た。