花冠の聖女は王子に愛を歌う
「……それは……その。できることなら……」
「できることなら?」
イスカは曖昧な返事を許さなかった。
「……。結婚したいけど」
「えっ!?」
決定的な呟きを聞いて、ぱあっとエルザの表情が輝いた。
「いや、でも。私の父上と君のご両親がなんと仰るか」
逃げるようにセレンは目を逸らした。その顔はほんのり赤い。
「大丈夫ですわ、お母様はわたくしの味方ですし、お父様の許可も得ております! というより、これだけの金を使っておいて王子の妃になれなかったら許さんと脅迫されておりましたの!」
「え? でも、エルザ様はウィルフレッド様の妃選考会に参加されていましたよね?」
余計なことと知りつつ気になって口を挟む。
「できることなら?」
イスカは曖昧な返事を許さなかった。
「……。結婚したいけど」
「えっ!?」
決定的な呟きを聞いて、ぱあっとエルザの表情が輝いた。
「いや、でも。私の父上と君のご両親がなんと仰るか」
逃げるようにセレンは目を逸らした。その顔はほんのり赤い。
「大丈夫ですわ、お母様はわたくしの味方ですし、お父様の許可も得ております! というより、これだけの金を使っておいて王子の妃になれなかったら許さんと脅迫されておりましたの!」
「え? でも、エルザ様はウィルフレッド様の妃選考会に参加されていましたよね?」
余計なことと知りつつ気になって口を挟む。