総長様は溺愛も暴走する
悠くんかあ…。
その名前に、ふと懐かしさを覚える。
昔、幼馴染に似た名前の人がいたんだ。雰囲気も似ているし…だから悠くんには、あんまり緊張しないのかもしれない。
「あ、そうだ。一応紹介しておくね。こっちの不良が、赤星紅蓮。」
「あ、赤星さん…?よろしくお願いします…」
不良さん…赤星さんは、やっぱりちょっと怖い。
深めに頭を下げるけど、何がいけなかったのか、またしても睨まれる。
「ひっ…」
「あ、こら、赤星。初歌ちゃんのこと怖がらせない。」
「うっせぇな、優等生気取りが」
す、すごい…悠くん、物怖じせずに言い返してる…。
かっこいいなぁ…。私も、悠くんみたいに怖がらずに人と話せたら良いのにな…。