総長様は溺愛も暴走する




玄関に向かう足取りが、少しだけ早くなる。


嫌だ、怖い。 殴られたくない。



そう思った。


でも、ふと頭によぎったんだ。




『初歌!誰かが殴られてる!行かなきゃ!』

『お、お姉ちゃん…!でも、もしお姉ちゃんが…』

『あたしは大丈夫!それより、困っている人が居たら、助けなきゃでしょ!』




『初歌ちゃんが困っていたら…僕は絶対、助けに行くよ』




私の大切な人が、言ってくれた言葉。




< 29 / 107 >

この作品をシェア

pagetop