総長様は溺愛も暴走する
玄関に向かう足取りが、少しだけ早くなる。
嫌だ、怖い。 殴られたくない。
そう思った。
でも、ふと頭によぎったんだ。
『初歌!誰かが殴られてる!行かなきゃ!』
『お、お姉ちゃん…!でも、もしお姉ちゃんが…』
『あたしは大丈夫!それより、困っている人が居たら、助けなきゃでしょ!』
『初歌ちゃんが困っていたら…僕は絶対、助けに行くよ』
私の大切な人が、言ってくれた言葉。
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