総長様は溺愛も暴走する
「赤星さん、は…朱華の総長なんですか…?」
赤星さんは一瞬動きを止めた後、ニヤリと口の端を持ち上げた。
さっきの優しい微笑みとは違って、いたずらっ子のような、楽しそうな笑顔。
「すごいだろ?」
「ほ、ほんとに…」
あまりのショックに、私は気を失いそうになった。
まさか…クラスメイトに、暴走族の総長様がいただなんて…。
赤星さんはそんな私をよそに、なぜあんな事になっていたのか、という説明を始める。