総長様は溺愛も暴走する
「はい、それじゃあ初歌さんは今日からこの1年A組の所属になります!生徒たちにもある程度は伝えているから、早速入っちゃおうか!」
「は、はいっ」
先生がおしゃれな扉をガラガラと開いて、教室の中に入る。
私も続こうとするけど、足が震えてしまう。
…緊張する。
怖い。
どうしよう、もし上手くできなかったら…噛んだり転んだりして、笑いものになって…
そんな嫌な想像だけが膨らんでいく。
「大丈夫だよ、ほら、おいで」
先生が優しく手招きしてくれて、私は恐る恐る教室に足を踏み入れた。