総長様は溺愛も暴走する
* * *
紅蓮くんの目的地は、学校から徒歩15分程度の場所にあった。
紅蓮くんが足を止めた場所は、美しい庭園のある洋風の大豪邸の前。
わぁっ…すごいお家だなぁ…。
私がそう思って見上げえいると、紅蓮くんはその家の門に向かって躊躇いなく歩き始めた。
「えっ、えっ、紅蓮くん?」
「ここ」
「え?」
「だから、ここ。集会場所」
よく見ると、美しい庭園には似合わない、バイクやら自転車やらがびっしりと並んでいる。