総長様は溺愛も暴走する





「この子がさっき言った転入生の如月初歌さんです!はい、じゃあ初歌さん、自己紹介お願いします!」




じ、自己紹介…。

あるとは思っていたけれど、私はこの儀式が苦手だ。


人の前に立って自分のことを話すのが、怖くてたまらない。



でもなんとか前を向いて、口を開いた。




「き、如月初歌、です…。よろしく、お願いします」




やっとのことだけそれだけ言うと、先生は頷いてくれて、席に案内してくれた。


よかった、この先生で…。




「じゃあ悠、後はよろしくな〜」

「はい、先生。承知しましたよ」




隣の席の男の子と先生が何やら話していたけど、それも気にならないくらいに私は疲れてしまっていた。



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