総長様は溺愛も暴走する
「こ、ここ、紅蓮くんの家なの…⁉」
「ん?あー、そう。俺んち」
私はあんぐりと開いた口が塞がらなかった。
ぐ、紅蓮くん、こんなにお金持ちだったなんて…!
驚きのあまり動けなくなっていた私を引っ張って、紅蓮くんは階段を上っていく。
そして、何階か上の突き当りの部屋へと入った。
私が入って良いのか少し迷って、扉の前で立っていると、紅蓮くんは顔だけを出して私を誘った。
「何してんだ、来いよ」
「はっ、はいっ…!」
そっと私が中に入ると、複数人が一気に頭を下げた。
さっきの執事さんたちとは、またちょっと違うけれど…。