総長様は溺愛も暴走する


その問いかけに紅蓮くんは額にシワを寄せたまま黙っている。


少し時間が経ってから、紅蓮くんは口を開いた。



「ぶちのめせ」




その一言に、テルくんは満足そうに微笑む。

周りの人も、瞳に闘志をたぎらせていた。




「と、いうわけで!」




パンッ、とテルくんが手を叩く音で、また皆がテルくんに注目する。



「売られた喧嘩は買うのが“朱華(ハネズ)”!決戦は1週間後!浪花(ナニワ)をぶちのめしてあげましょ〜う!」




満面の笑顔で拳を突き上げるテルくんと、それをただ眺める紅蓮くん。


こ、抗争…どうなっちゃうんだろうっ…。
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