総長様は溺愛も暴走する
テレビでの始業式と宿題などの回収が終わり、休み時間になった。
疲れた…。
知らない場所ってだけで、こんなに疲れるのかなぁ…。
一息つこうとしたところで、後ろの席から声をかけられた。
「おい」
「ひっ、はっ、はいっ」
低い声で威圧的に話しかけられて、振り向くとそこには明らかにヤンキーな少年がいた。
銀髪は長めのウルフカット、切れ長の瞳はルビーのように紅い。
だけどその美しさよりも、赤い目で睨みつけられている恐怖が勝った。
「ひっ…す、すみません!なにかお気に触ることをしてしまいましたか…?」
先細りになりながら、必死に謝る。
そんな私を気にもとめず、イライラした様子で私を見下すヤンキーくん。