総長様は溺愛も暴走する
「何、あの挨拶。陰キャくせぇ」
「すっ、すみませんっ…」
挨拶…自己紹介のことかな…。
やっぱりそう見えているんだ…。
やっぱりお姉ちゃんみたいになるのって、無理なのかな…?
怒られて、私はまたしてもネガティブに転がり落ちていく。
「まぁまぁ、赤星。人には誰しも苦手なことがあるものだから…ね。
転校生ちゃん…如月初歌ちゃん、だっけ?も、あんまり気にしないでね」
「は、はい…」
転がり落ちる私の心を受け止めるように、優しい笑顔で話しかけてくれた男の子。