総長様は溺愛も暴走する
や、やっぱり抗争…!
「う、うん…!ありがとう…!」
「ちゃんと勝つから。初歌ちゃんがいるし、負けれないよ。初歌ちゃんにカッコいいところ見せたいし。」
にひ、と笑う悠くんは、やっぱりあの頃のユートくんの面影が残っている。
悠くん…綺麗になったなぁ…。
あんまり変わらなかった身長は、結構差がついて…顔立ちもキリッとしてきている。
その事に気づいて言葉を失っていると、悠くんは窓の外の西日に目を細めた。
「もうこんな時間だ。そろそろ帰ったほうが良いよ、初歌ちゃん。送っていくよ」
すっかりぬるくなったお茶を飲み干した悠くんは、ゆったりと立ち上がり、私も立ち上がった。