総長様は溺愛も暴走する
「幹部会、もう終わらせた?」
「はい。このまま行けば、朱華に負けることはないでしょう」
「うん、だろうね。でも、今回は負けることは許さない。何があろうとも。だから、油断禁物ね。」
「承知致しました。幹部にも伝えておきます」
僕はまだ義務教育中の学生で、曲がりなりにも優等生だから、集会や幹部会に表立って顔を出すことは少ない。
僕が総長だと知っているのは、恐らく古参の幹部や椛だけ。
「あ、椛」
「はい、何でしょうか?」
初歌ちゃんと再会してから、ずっと考えていたこと。