10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました
恋という自分勝手のような感情を軽蔑していたのに、優しくてカッコ良い彼と恋人だと聞いたら嬉しくて浮かれていた。今思い返せば、脳が麻薬に犯されたような状態になっていたと思う。
「俺も未来を愛してる。自分を見失いそうになるくらい好きだよ。どうしてお互い好きな同士なのに別れなければいけないんだ? それに、未来とあいつが北海道で同棲するみたいな話までしいて、まるで俺との事がなかったみたいに⋯⋯」
冬馬さんの声がいつになく弱々しい。
確かにエレベーターホールでの会話を聞かれていたのなら、彼が勘違いしているのは無理もない。
「私、江夏君と同棲をする訳ではありません。彼が私を住み込みの家事代行として雇ってくれると言ってくれたんです。私も昨日、見知らぬ人に襲われそうになって、怖くてこの近辺を離れたい気持ちがありました。そんな私を気遣ってくれたんだと思います」
私の言葉に冬馬さんが呆れたように項垂れた。
「未来、騙されてるよ。そんなの逃げ場のないところに連れて行って、未来を囲って毎晩ヤりたいだけじゃん」
「俺も未来を愛してる。自分を見失いそうになるくらい好きだよ。どうしてお互い好きな同士なのに別れなければいけないんだ? それに、未来とあいつが北海道で同棲するみたいな話までしいて、まるで俺との事がなかったみたいに⋯⋯」
冬馬さんの声がいつになく弱々しい。
確かにエレベーターホールでの会話を聞かれていたのなら、彼が勘違いしているのは無理もない。
「私、江夏君と同棲をする訳ではありません。彼が私を住み込みの家事代行として雇ってくれると言ってくれたんです。私も昨日、見知らぬ人に襲われそうになって、怖くてこの近辺を離れたい気持ちがありました。そんな私を気遣ってくれたんだと思います」
私の言葉に冬馬さんが呆れたように項垂れた。
「未来、騙されてるよ。そんなの逃げ場のないところに連れて行って、未来を囲って毎晩ヤりたいだけじゃん」